坐禅の時は目を閉じるのでしょうか
子供坐禅会や、一般の坐禅会で坐禅の座り方などを説明する際に 初めて坐禅に挑戦する方によく
「目はどうしたらいいのでしょうか?」
と聞かれます。

通常であれば、
「目を閉じるのと夢の世界に行ってしまいますし、開きすぎると現実の迷いや苦しみの世界から離れることができません。目は半眼【はんがん】と言って半分開き、半分閉じた状態にします。開いた目で周囲を見ながらも、閉じた目で自分の心を見ることができるのです」
と説明します。
東光寺(静岡市清水区横砂)の境内にある保育園の園児は毎月1回坐禅体験にやってきます。
クラスによっては静かに座ることができるクラスや、なかなか落ち着くことができないクラスなど様々です。
以前は
「目は半眼【はんがん】!!」
と言っていますが、キョロキョロ、モゾモゾと動いてしまう園児が多いときには
「目を閉じて、坐禅をしましょう!」
と説明しています。これは、目を閉じることによって、必要のない情報を遮断することができまるためです。
本来は「半眼」で坐禅を行っていきたいのですが、園児には半眼が難しく目を開けていると坐禅終了の時間までキョロキョロ、モゾモゾ、と動き続けてしまうので 「目を閉じて」 と伝えることがあります。
すると、多くの場合、園児達はピタッと静かに座り続けることができるようになっているのです。
こういった流れを見るたびに
私達がどれだけ 普段から 「自分の目」を通して悩みや苦しみを感じていることが分かりますし、普段から情報社会の情報にさらされ続けている私達が、必要のない情報から身を護る方法を教えてくれている気がします。
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