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子供に坐禅会で話したこと 第125番

東光寺(静岡市清水区横砂)子供坐禅会では毎回お寺や仏教に関係する話しをしています。

 そして、話の内容にあった「仏教豆知識シール」を参加者に配布しています。


 自分自身の備忘録も兼ねて紹介させていただきたいと考えています・・・・


 

500仏教豆知識シール109-133 坐禅和讃シリーズ




 仏教豆知識シール 第125番  題名 【いわんや自ら廻向して】

これは、「白隠禅師坐禅和讃【 はくいんぜんじ ざぜんわさん 】」のお話です。






坐禅和讃は

 衆生本来仏なり 【 しゅじょう ほんらい ほとけなり 】

といって、

「みんな、仏様のような美しい、尊い心を産まれたときからもっています。」 


と始まるお経です。その中に、





いわんや自ら廻向して【 いわんや みずから えこうして 】





という部分を紹介します。



この部分は



ましてや、自分から
修行【廻向:えこう】をしてと






書いてあります。




廻向(回向)とは


功徳を積んだとき、その功徳を自分一人のもにせず、本尊様や御先祖様、世間の多くの人々に差し向けること。


を言います。





仏教ではこの廻向をとても大切にします。


それは、「私達は生きているのではなく、生かされている」という考えがあるからです。


人は、知らず知らずのうちに



「私は1人でも生きていける」



と思い込んでしまうものです。しかし、それは大きな間違いです。人は決して1人では生きていくことはできません。




直接的なつながりだけでなく、目には見えない御縁や様々なつながりの中で生きています。




自分が見には見えない様々な御縁によって生かされていることに気が付いたとき、自分自身も恩返しがしたくなってきます。



しかし受けた恩に対してだけ恩を返すのではなく、自分自身が目には見えない多くの御縁のある人に恩を受けていますので、同様に全ての人達の為に恩を返す必要があるのです。



しかし、1人1人に恩を返していくことなど無理な話です。だからこそ、修行をしたことによって得られた功徳を自分一人のもにせず、本尊様や御先祖様、世間の多くの人々に差し向けることの大切さを



いわんや自ら廻向して





という言葉を通じて白隠禅師は今を生きる私達に、多くのつながりの中で生かされていることを伝えてくださっている気がします・・・
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No title

なるほど、生まれた時は皆清らかな心だ、というのは興味深いですね。儒教では性善説、性悪説と全く考えの逆な二派が生まれていますが、どちらにせよ日々の小さな行いを大事に、ということなのかもしれませんね。

Re: No title

 そうですね、 どのように生きるのか 日々の行いが大切ですね!!
人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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