三つ子の魂百まで

お寺の玄関に子供の靴が大量に・・・

反対側にも大量に・・・・
地元の袖師小学校2年生の児童約80人が1.5kmの道のりを歩いて社会見学に来てくれました。
6月なのに最高気温が30度を超えてしまった日でしたが、子供達は片道30分の道のりをがんばって歩いてきてくれました。
靴箱に靴をそろえて入れる姿に感心していると、東光寺(静岡市清水区横砂)の境内の袖師保育園出身者もチラホラいることに気が付きました。
そこで、彼らがどうやって本堂に入るか見守ることにしました。
すると、他の児童は素通りしても、保育園で何度も坐禅に来たことがある児童は本堂の入り口、本尊様の前でしっかりと合掌をしていきました。
「三つ子の魂百まで」とは正にこのこと!
と、ありがたい気持ちになりました。
禅の言葉に
万年の松 【まんねんのまつ】
という言葉があります。
松は季節によって葉っぱの色を変えることなく美しい緑を保ち続けます。
仏教(禅)では私達は生まれたときから、決して変化することがない「尊い心」をいただいていると説いており、この「心」を周囲の変化に関わらず美しい姿を保ち続ける「松の葉」で表現しているのです。
私達は尊い心を頂いていても、煩悩などによって、その「尊い心」が覆い隠されてしまうことがあります。
その為、心を調えることを大切にします。
松の葉の美しい緑も、たくさんの霧が松を覆えば見えなくなってしまいます。
しかし、霧が晴れれば再び美しい緑を目にすることができます。
保育園児時代に学んだ良い習慣を忘れることなく、自然に合掌をする姿を見て彼らの「尊い心」は決して汚れることなく確かに存在していることを改めて実感することができました。