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子供に坐禅会で話したこと 第112番

※諸事情により5月16日より子供坐禅会(平成26年夏休み:テーマは白隠禅師坐禅和讃)で話した内容を連続して紹介させていただきます。


東光寺(静岡市清水区横砂)子供坐禅会では毎回お寺や仏教に関係する話しをしています。

 そして、話の内容にあった「仏教豆知識シール」を参加者に配布しています。


 自分自身の備忘録も兼ねて紹介させていただきたいと考えています・・・・


 ※以下の内容は子供向けに話したものです。





 仏教豆知識シール 第112番

 題名 【譬えば水の中に居て】




500仏教豆知識シール 112 坐禅和讃シリーズ




夏の子供坐禅会は、みんなでお唱えする「白隠禅師坐禅和讃」のお話をしていきます!


坐禅和讃は


 衆生本来仏なり 【 しゅじょう ほんらい ほとけなり 】


といって、


「み~んな、仏様のような美しい心を産まれたときからもっています。」 


と始まるお経です。


さっき、みんなでお唱えしたから なんとなく分かると思うけど今日は、



譬えば水の中に居て 【 たとえば みずの なかにいて 】
渇を叫ぶが如くなり 【 かつを さけぶが ごとくなり 】




という部分を紹介します。


シールにも書いてあるように、この部分は



例えば 水の中で
水が欲しい!と叫んでいるようなものです




と書いてあります。



みんなのまわりに


水が入ったコップを手に持って「のどが渇いた、水が欲しい」と言っている人がいたらどうしますか?


メガネをおでこにかけた状態で 「メガネがない」と言って探している人がいたらどうしますか?


「そこにあるじゃん!」


と、思うよね!?




白隠禅師様も


みんなの心が「仏様のような心」なのに、なんでそれに気が付かないの?そこに「仏様の心」はありますよ!



と、私達に言っています。



でも、こんな話もあります。



昔、大きな船で海を渡った人達がいました。

海の水は塩水で飲めませんから、飲み水を用意して海を渡ります。

やがて目的地の近くまで来ましたが、彼らは気が付かないうちに大きな大きな川の中に入っていたのです。

川の水は塩水でないので飲むことができます。

でも、自分達が川にいることを知らないで船に積んだ水を飲んでいました。

とうとう船の水が無くなりそうになったとき、近くに地元の船があることに気が付き

「水を分けてください」

と頼みました。すると、

「え、川の水を飲みなよ!」

と言われて初めて自分達の目の前の水が飲める川の水だと気が付いたそうです。

教えてもらったり、飲んでみればすぐに「飲める水」だと気が付けたのに、できなかった。

そこは海だと思い込んでいたから気が付くことができませんでした。





これと同じことが「心」にも言えるのです。


あなたの心は「仏様のような心」と言われても、本当かな?って思っちゃうよね。


これは、仏様は遠くにいると思い込んでいるからです。


船に乗っていた人達も同じだと思います。


ここは海!だから水は飲めない


と思い込んでいた。でも、水を飲んでみたら 飲めることを実感できる!


これも大切!


教えてもらっても実感できないと意味がない。


でも、みんなは坐禅をしている。


坐禅をすることで、自分の「仏様のような心」を実感しているのです!!


だからこそ、坐禅をする前より


衆生本来仏なり 【 しゅじょう ほんらい ほとけなり 】

「み~んな、仏様のような美しい心を産まれたときからもっています。」 


という、教えを素直に受け入れることができているんですよ!


そう、できているんです!!
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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