お彼岸 と おはぎ と 御先祖様 【その2】
「お彼岸」の話しの続きです・・・・
※その1はこちらをご覧ください。
先日、私はお彼岸の「おはぎ」を通じて御先祖様とのつながりや「父母の恩・御先祖様の恩」を感じる出来事がありました。

それは、妻と、妻のおばあちゃんの話です。
おばあちゃんは季節ごとの行事などをとても大切にする方でした。ですから、お彼岸の時期には必ず「おはぎ」を作っていたそうです。
そのおかげで妻は子供が産まれてから「おはぎ」を作るようになりました。しかし、手伝いはしたことがあっても結婚前に作り方を詳しく習ったことはなかったそうです。そのため、自分でおはぎを作っても「おばあちゃんのおはぎ」とは何かが違うと感じていたそうです。
そんなある日、実家から「おばあちゃんが病気になって、長くは生きられないかもしれない」と連絡がありました。
おばあちゃんが病気だと知ったのは偶然にもお彼岸の直前でした。
そこで、妻は「おはぎ」を作って子供と食べてみました。作っているときも、食べているときもおばあちゃんのことを考えずにはいられませんでした。
・・・しかし「やはり何かが違う」とも感じたそうです。
そこで実家の母に相談しました。母は「おはぎ」の作り方を入院中のおばあちゃんに聞いてくれました。おばあちゃんは 、一生懸命 作り方を伝えてくれました。
そして妻は、もう一度「おはぎ」を作りました。
完成した「おはぎ」は小さい頃から食べてきた「おばあちゃんのおはぎ」でした。そして、この「おはぎ」を作った翌朝おばあちゃんが亡くなったと連絡がありました。
悲しかったですし、涙が止まりませんでした。しかし、妻は悲しみの中で自分が作った「おばあちゃんのおはぎ」を見たとき、「おはぎ」の中におばあちゃんを感じたそうです。
おばあちゃん との繋がりを感じたのです。妻、実家の母、おばあちゃん、それぞれがお互いを想い合うからこそ伝わり・つながった心が「おはぎ」だったのだと思います。これからも、おばあちゃんを想い「おはぎ」を作れば、その中におばあちゃんの「心・想い」が吹き込まれるのだと感じたそうです。
そして、「おはぎ」を通じておばあちゃんや御先祖様を感じたとき、自然と子供と一緒に「おはぎ」を作りたいと考えていたそうです。
多くの方に御先祖様とのつながりを感じることができる瞬間や思い出の品があるのではないでしょうか。
そして、多くの方々が共通して御先祖様や周囲の方々とのつながりを感じることができる行為が御参りです。
今を生きている私達が御先祖様 1人1人に 「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えに直接会いに行くことは不可能です。 だからこそ、御先祖様への感謝を込めて御参りをするのです。手を合わせずにはいられないのです。
以前(前回のブログ、その1で)紹介をさせていただいた 本尊回向に「ご恩に報いること」、を願う言葉がありました。これは願うと同時に、このように生きていくことを誓う言葉でもあります。
昔から
「亡き人の 美しい心を 受け継ぐことが 供養である」
と言われてきました。また、お彼岸の御参りや普段からの御参りが、亡き人・御先祖様の美しい心を受け継ぐことであり、報恩の行なのです。
法要や御参りを通して亡き御先祖様へ、今を生きる私達が受け継いだ「美しい心と生き方」を御供えすることが、煩悩の激流という私達が生きている世界から抜け出し理想の境地へと渡る第1歩なのです。
東光寺(静岡市清水区横砂)の檀信徒の皆様はお盆や年末、そしてお彼岸の季節にはお寺やお墓に御参りをするという尊い習慣がございます。
御先祖様から受け継いだ素晴らしい習慣を守りながら、お寺で行われている坐禅会や写経会など様々な行事・法要に御参加いただければと考えています。
全ての行事・法要が仏道の実践の場であり、どんな行事・法要にも御先祖様が大切にしてきたお釈迦様の教えがつまっています。 ぜひ、自ら一歩を踏み出し貴重な実体験をしていただければと願っています。
※その1はこちらをご覧ください。
先日、私はお彼岸の「おはぎ」を通じて御先祖様とのつながりや「父母の恩・御先祖様の恩」を感じる出来事がありました。

それは、妻と、妻のおばあちゃんの話です。
おばあちゃんは季節ごとの行事などをとても大切にする方でした。ですから、お彼岸の時期には必ず「おはぎ」を作っていたそうです。
そのおかげで妻は子供が産まれてから「おはぎ」を作るようになりました。しかし、手伝いはしたことがあっても結婚前に作り方を詳しく習ったことはなかったそうです。そのため、自分でおはぎを作っても「おばあちゃんのおはぎ」とは何かが違うと感じていたそうです。
そんなある日、実家から「おばあちゃんが病気になって、長くは生きられないかもしれない」と連絡がありました。
おばあちゃんが病気だと知ったのは偶然にもお彼岸の直前でした。
そこで、妻は「おはぎ」を作って子供と食べてみました。作っているときも、食べているときもおばあちゃんのことを考えずにはいられませんでした。
・・・しかし「やはり何かが違う」とも感じたそうです。
そこで実家の母に相談しました。母は「おはぎ」の作り方を入院中のおばあちゃんに聞いてくれました。おばあちゃんは 、一生懸命 作り方を伝えてくれました。
そして妻は、もう一度「おはぎ」を作りました。
完成した「おはぎ」は小さい頃から食べてきた「おばあちゃんのおはぎ」でした。そして、この「おはぎ」を作った翌朝おばあちゃんが亡くなったと連絡がありました。
悲しかったですし、涙が止まりませんでした。しかし、妻は悲しみの中で自分が作った「おばあちゃんのおはぎ」を見たとき、「おはぎ」の中におばあちゃんを感じたそうです。
おばあちゃん との繋がりを感じたのです。妻、実家の母、おばあちゃん、それぞれがお互いを想い合うからこそ伝わり・つながった心が「おはぎ」だったのだと思います。これからも、おばあちゃんを想い「おはぎ」を作れば、その中におばあちゃんの「心・想い」が吹き込まれるのだと感じたそうです。
そして、「おはぎ」を通じておばあちゃんや御先祖様を感じたとき、自然と子供と一緒に「おはぎ」を作りたいと考えていたそうです。
多くの方に御先祖様とのつながりを感じることができる瞬間や思い出の品があるのではないでしょうか。
そして、多くの方々が共通して御先祖様や周囲の方々とのつながりを感じることができる行為が御参りです。
今を生きている私達が御先祖様 1人1人に 「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えに直接会いに行くことは不可能です。 だからこそ、御先祖様への感謝を込めて御参りをするのです。手を合わせずにはいられないのです。
以前(前回のブログ、その1で)紹介をさせていただいた 本尊回向に「ご恩に報いること」、を願う言葉がありました。これは願うと同時に、このように生きていくことを誓う言葉でもあります。
昔から
「亡き人の 美しい心を 受け継ぐことが 供養である」
と言われてきました。また、お彼岸の御参りや普段からの御参りが、亡き人・御先祖様の美しい心を受け継ぐことであり、報恩の行なのです。
法要や御参りを通して亡き御先祖様へ、今を生きる私達が受け継いだ「美しい心と生き方」を御供えすることが、煩悩の激流という私達が生きている世界から抜け出し理想の境地へと渡る第1歩なのです。
東光寺(静岡市清水区横砂)の檀信徒の皆様はお盆や年末、そしてお彼岸の季節にはお寺やお墓に御参りをするという尊い習慣がございます。
御先祖様から受け継いだ素晴らしい習慣を守りながら、お寺で行われている坐禅会や写経会など様々な行事・法要に御参加いただければと考えています。
全ての行事・法要が仏道の実践の場であり、どんな行事・法要にも御先祖様が大切にしてきたお釈迦様の教えがつまっています。 ぜひ、自ら一歩を踏み出し貴重な実体験をしていただければと願っています。
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