後悔しないお葬式⑱ 塔婆

塔婆って知ってる?ただの木の板じゃないんだよー
【インスタで学ぶ、後悔しないお葬式⑱】
見たことはある。名前も聞いたことはある。でも、何のために存在するのかわからない。
現代では塔婆(とうば)はそういう存在なのかもしれません。
しかし、なぜ見たことがあるのか。名前を知っているのか。
それは、塔婆に”込められた思い”があったからです。
その”思い”や意味を知ってみませんか。
※ここで紹介している内容は東光寺(臨済宗妙心寺派)で行っているお葬式についてのお話です。宗派や地域によって違いがあることを御了承ください。
毎週土曜曜日にインスタ(Instagram・インスタグラム)を更新し、その内容をブログにも掲載しています。
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私
こないだ、初めて御縁があった葬儀社で「お塔婆は何を使いますか?」って聞かれたんだよね。
妻
そんなこと聞かれたら私は答えられないなー…
私
寺嫁なのにけしからん!!!ってのは半分冗談だけど、いつも通りのお願いをしたんだ。あれと、これと、それとって
妻
で?
私
そうしたら葬儀社の方に「けっこうフル装備ですね。今、そんなに使わないお寺さんも多いですよ」って言われたんだ。
妻
へえー
私
宗派や地域、そして各お寺によって違いがあるんだよね。そして、使う塔婆などが減っていることも確かにあるよね。
でも、この会話をしたときに「しっかりと塔婆の意味を知ってもらいたい。知ってから使う使わないを決めて欲しい」って思ったんだ。
妻
塔婆への愛は感じるのですが、そもそも塔婆って何?イラストのこまめが持ってる木の板のことかな、とは想像できるけど…
私
そうなるよね!!私も学ぶまで知らなかったよ。
短く答えると、塔婆ってお墓です!簡略化した木製のお墓です。
妻
塔婆がお墓!?お墓にめっちゃ立ってますけど。お墓ONお墓。
私
ちょっと違うかな・・・
塔婆はもともと仏塔(ぶっとう)だったんだ。ちなみに仏塔は、お釈迦さまの舎利(遺骨)を納めた塔のことです。
妻
ほーーーーー
塔婆=仏塔=お骨を納めるとこ=墓!!ってことか。
私
分かりやすくまとめてくれてありがとう!
お釈迦さまをお参りしたくて建立されたのが仏塔でした。
仏塔は、五輪の塔とも呼ばれるように五段の石を重ねたもので、仏教の宇宙観である「空・風・火・水・地」が表されているんだよ。
妻
カタチの意味は分かりました!で?
私
だよね、説明不足だよね。
初めは大切なお釈迦さまのために仏塔を建立しました。そして、大切な方が亡くなったときにもお釈迦さまとおなじように供養がしたくて同じ形のお墓を作るようになったんだよね。
さらに、法事の際にも仏塔を建立したかったんだけど、それは難しいので簡略化した木製の塔婆が誕生したんだよね。だから塔婆には5段になるよう横に切り込みが入れられているんだよ。
妻
なんでお墓があるのに、法事やお葬式でさらに塔婆がいるの?
私
供養したい気持ちの現れが”仏塔”なんだよね。亡くなった方にも感謝の気持ちで仏塔を贈りたい、でも場所など様々なことがあるから新しくは作れない。だから塔婆という仏塔を建立するんだよね。
妻
うんうんうん。なんかわかってきた気がする!!
私
お~、素晴らしい!!
でも、もう少しだけ喋らせてください。
妻
OK
私
塔婆は仏塔が元になっているんだけど、塔婆は、そのまま仏さまのお姿とも言われているんだ。
だから、塔婆を1本建立することは仏さまを1体つくった功徳と同じなんだよね。
妻
驚き!
私
そして、塔婆に故人の戒名を書くよね。これは、仏さまと故人とが一体となって、成仏した姿とも言われているんだ。
妻
さらにそんな意味があったとはーーーー!ただの木の板(←めちゃ失礼…)と思っててスミマセン…
でもこれでお檀家さんや葬儀屋さんに聞かれても答えられる気がする♪寺嫁レベルが1UP!
私
すばらしい!