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昔話シリーズ 桃太郎 【7:きびだんごと仲間】

この記事は東光寺(静岡市清水区横砂)で行われてみんなの坐禅会(子供坐禅会)で私が話した内容をまとめたものです。




600【昔話】43桃太郎

昔話シリーズ 桃太郎 【7:きびだんごと仲間】




皆さんご存じの通り、桃太郎のお話は

1.川に桃が流れてくる
2.お婆さんが桃に「あっちの水は辛いよ、こっちの水は甘いよ」と言う
3.桃から桃太郎が生まれる
4.おじいさんとおばあさんが桃太郎のめんどうをみる
5.桃太郎、鬼ヶ島へ
6.おじいさん、おばあさんがきびだんごを作る
7.きびだんごを欲しがる猿、犬、きじを仲間にする
8.船で鬼ヶ島へ出発
9.鬼ヶ島到着
10.鬼を退治して帰ってくる



となっています。


この桃太郎の話から、私達は様々なことを学ぶことができます。


今回は 「7.きびだんごを欲しがる猿、犬、きじを仲間にする」 という場面から何を学ぶことができるのかを紹介させていただきます。


これは桃太郎の物語でも有名な場面



猿、犬、きじはきびだんごを持った桃太郎と出会うと

「桃太郎さん、桃太郎さん、どちらへおいでになります。」
とたずねました。


「鬼が島へ鬼せいばつに行くのだ。」


「お腰に下げたものは、何でございます。」


「日本一のきびだんごさ。」


「一つ下さい、お供しましょう。」


「よし、よし、やるから、ついて来い。」






少し心配になるくらい損得を考えないまっすぐな心を示す会話です。


もちろん、この素直な気持ちも大切です。


さらに、物語の中で、猿、犬、きじが別々に桃太郎に話しかけるところにも意味があると思います。


最近は「簡単に・まとめて」が良いこととされる時代です。


しかし、桃太郎の物語では猿、犬、きじはまとまって登場しません。



「一つ下さい、お供しましょう。」

「よし、よし、やるから、ついて来い。」





が3回続くのです。


短くまとめようと思えば短くできる場面かもしれません。


しかし、そうはしない。




猿、犬、きじがそれぞれの命を桃太郎に預ける場面であり、それぞれの命が一つになる大切な場面です。


私はこの「きびだんごを欲しがる猿、犬、きじを仲間にする」という場面は


損得を考えないまっすぐな心の大切さを示すだけでなく、決して省略したり簡単にしてはいけないことがあることを教えてくれているように感じます。



600仏教豆知識シール 390-399 昔話シリーズ 桃太郎7

昔話シリーズ 桃太郎 【6:きびだんご】

この記事は東光寺(静岡市清水区横砂)で行われてみんなの坐禅会(子供坐禅会)で私が話した内容をまとめたものです。


600【昔話】42桃太郎

昔話シリーズ 桃太郎 【6:きびだんご】


皆さんご存じの通り、桃太郎のお話は



1.川に桃が流れてくる
2.お婆さんが桃に「あっちの水は辛いよ、こっちの水は甘いよ」と言う
3.桃から桃太郎が生まれる
4.おじいさんとおばあさんが桃太郎のめんどうをみる
5.桃太郎、鬼ヶ島へ
6.おじいさん、おばあさんがきびだんごを作る
7.きびだんごを欲しがる猿、犬、きじを仲間にする
8.船で鬼ヶ島へ出発
9.鬼ヶ島到着
10.鬼を退治して帰ってくる



となっています。


この桃太郎の話から、私達は様々なことを学ぶことができます。



今回は 「6.おじいさん、おばあさんがきびだんごを作る」 という場面から何を学ぶことができるのかを紹介させていただきます。



桃太郎がおじいさんとおばあさんに「鬼退治に行く」と伝えると、


「まあ、そんな遠方へ行くのでは、さぞおなかがおすきだろう。よしよし、おべんとうをこしらえて上げましょう。」


と言って.二人はきびだんごを作り始めます。




・・・しかし、少し知恵がついてくると二人の行動に疑問を感じてしまいます。


それは、この場面の少し前に

「もう何年も何年も船をこいで行くと、遠い遠い海のはてに、鬼が島という所がある。」

という一文があるからです。



何年かかる分からない場所に行こうとしている大切な子供の為にきびだんご!?


何かもっと良いものがあるのではないか!?


そんなことを考えてしまいます・・・


しかし、二人は庭に臼を持ってきてきびだんごを一生懸命作るのです。





以前の記事で桃太郎の話は「無心」を説いていると紹介をしました。
※記事はこちらです(桃太郎1)



無心とは、差別をしない心や見返りを求めない心のことを言いますが、今できることを精一杯することも無心です。

今できることを精一杯することで、差別や見返りと言った心すら消し去ってしまうのです。



何年かかるか分からない場所へと旅立つ桃太郎にきびだんごを作る二人の姿は、


無駄になるかもしれない・助けにならないかもしれないが今できることを精一杯することの尊さを示してくれています。





坐禅をしていても、

「あ、隣の人が動いた!」「あ、向こうの方から音がする」

などと感じてしまい坐禅だけに集中することが難しいように


「今できることを精一杯」もなかなか実行することは難しいものです。



しかし、最初の一歩を踏み出さなければ何も始まりません。

坐禅中に集中できなかったとき、どうすればよかったでしょうか。

そうです、もう一度姿勢を良くして、ゆっくりと呼吸を意識します。

何度でもやり直すことができます。




同じように「今できることを精一杯」も何度も失敗をしてしまうものですが、何度でもやり直すことができます。

そのことを実感するためにも、姿勢を良くして、ゆっくりと呼吸をしていきましょう。




600仏教豆知識シール 390-399 昔話シリーズ 桃太郎6

昔話シリーズ 桃太郎 【5:桃太郎、鬼ヶ島へ】

この記事は東光寺(静岡市清水区横砂)で行われてみんなの坐禅会(子供坐禅会)で私が話した内容をまとめたものです。




600【昔話】41桃太郎

昔話シリーズ 桃太郎 【5:桃太郎、鬼ヶ島へ】


皆さんご存じの通り、桃太郎のお話は

1.川に桃が流れてくる
2.お婆さんが桃に「あっちの水は辛いよ、こっちの水は甘いよ」と言う
3.桃から桃太郎が生まれる
4.おじいさんとおばあさんが桃太郎のめんどうをみる
5.桃太郎、鬼ヶ島へ
6.おじいさん、おばあさんがきびだんごを作る
7.きびだんごを欲しがる猿、犬、きじを仲間にする
8.船で鬼ヶ島へ出発
9.鬼ヶ島到着
10.鬼を退治して帰ってくる



となっています。

この桃太郎の話から、私達は様々なことを学ぶことができます。


今回は 「5.桃太郎、鬼ヶ島へ」 という場面から何を学ぶことができるのかを紹介させていただきます。





桃から生まれた桃太郎は順調に成長をしていきます。


そんなある日、桃太郎は


「もう何年も何年も船をこいで行くと、遠い遠い海のはてに、鬼が島という所がある。悪い鬼どもが、いかめしい くろがねのお城の中に住んで、ほうぼうの国からかすめ取った貴い宝物を守っている。」


という話を聞きます。


桃太郎はこの話をきくと、その鬼が島へ行ってみたくって、もう居ても立ってもいられなくなりました。そこでうちへ帰るとさっそく、おじいさんの前へ出て、


「どうぞ、わたくしにしばらくおひまを下さい。」


と言いました。


おじいさんはびっくりして、


「お前どこへ行くのだ。」


と聞きました。


「鬼が島へ鬼せいばつに行こうと思います。」


と桃太郎はこたえました。


「ほう、それはいさましいことだ。じゃあ行っておいで。」


とおじいさんは言いました。





とても、あっさりとした会話です。


自分が大切に育ててきた子供が


「危険な場所に命懸けで行く!」


と言ったとき、私はおじいさんのように、いってらっしゃいと送り出す自信がありません。


悩みに悩んで、たくさん会話をして、いってらっしゃいと言えるかもしれません。


または、いろいろ考えた上で「やめておきなさい」と止めるかもしれません。





しかし、おじいさんは違います。


迷うことなく、桃太郎の言葉を受け入れて送り出したのです。





仏教の言葉に不立文字【ふりゅうもんじ】というものがあります。


文字で表すことができないという意味です。


お釈迦様の教えは人の心から心へと直接伝えられるもので、言語化できない。経典の文字は熟読すべきであるが、それだけに頼ってはならない。ということを伝えてくれている言葉です。





もう少し一般的な言葉にすると「以心伝心【いしんでんしん】」とも言い表せるかもしれません。


余計なことを言わなくても伝わっている、言葉の力を超えた世界を表現する教えです。


桃太郎の成長をしっかりと確認してきたおじいさんだからこそ


「ほう、それはいさましいことだ。じゃあ行っておいで。」


と答えることができたのです。


私はこの場面は、お互いのことを心から理解することの大切さを示してくれているように感じます。





600仏教豆知識シール 390-399 昔話シリーズ 桃太郎5

昔話シリーズ 桃太郎 【4:おじいさんとおばあさんが桃太郎のめんどうをみる】

この記事は東光寺(静岡市清水区横砂)で行われてみんなの坐禅会(子供坐禅会)で私が話した内容をまとめたものです。




600【昔話】40桃太郎


昔話シリーズ 桃太郎 【4:おじいさんとおばあさんが桃太郎のめんどうをみる】


皆さんご存じの通り、桃太郎のお話は

1.川に桃が流れてくる
2.お婆さんが桃に「あっちの水は辛いよ、こっちの水は甘いよ」と言う
3.桃から桃太郎が生まれる
4.おじいさんとおばあさんが桃太郎のめんどうをみる
5.桃太郎、鬼ヶ島へ
6.おじいさん、おばあさんがきびだんごを作る
7.きびだんごを欲しがる猿、犬、きじを仲間にする
8.船で鬼ヶ島へ出発
9.鬼ヶ島到着
10.鬼を退治して帰ってくる



となっています。

この桃太郎の話から、私達は様々なことを学ぶことができます。

今回は 「4:おじいさんとおばあさんが桃太郎のめんどうをみる」 という場面から何を学ぶことができるのかを紹介させていただきます。




桃太郎のお話は驚きの連続です。

まずは、大きな桃が流れてくる。

そして、その中から男の子が出てくる。

これだけでも驚くべき大事件なのですが、驚きは続きます。


それが、今回紹介をする場面です。


昔話にはこのように書かれています。




「まあまあ、わたしたちが、子供が一人ほしい、ほしいと言っていたものだから、きっと神さまがこの子をさずけて下さったにちがいない。」

おじいさんも、おばあさんも、うれしがって、こう言いました。

そこであわてておじいさんがお湯をわかすやら、おばあさんが道具をそろえるやら、大さわぎをして、赤ちゃんを抱き上げて、うぶ湯をつかわせました。

 するといきなり、「うん。」と言いながら、赤ちゃんは抱いているおばあさんの手をはねのけました。

「おやおや、何という元気のいい子だろう。」

おじいさんとおばあさんは、こう言って顔を見合わせながら、おもしろそうに笑いました。

そして桃の中から生まれた子だというので、この子に桃太郎という名をつけました。







桃太郎が誕生した直後の様子です。


私は、おじいさんとおばあさんの姿に驚きました。


おじいさんもおばあさんも「なぜ?」という感情を持たずに、桃から生まれた男の子に対応しているのです。


私なら、「なぜ、桃から赤ちゃん?」と考えてしまいます。そして、生まれたばかりの子供の面倒を見るために必よな、お湯を沸かすなどの本当に必要な作業に手を付けられなくなってしまうと思います。


しかし、おじいさんとおばあさんは違います。


桃から男の子が生まれたことを受け入れ、今できることを精一杯しているのです。





仏教聖典に「毒矢のたとえ」という有名な話があります。


毒矢に射られた男がいた。

周囲の人達は医者を呼ぼうとしたが、男は「この矢は誰に射られたのか。また、弓は何で出来ているのか。それが分かるまで矢を抜くな。」と言った。



という話しです。 この話しは最後に

自分にとって何が第一の問題なのかを知って、自分の心を調えることが大切であることを説く教えです。

とあります。



桃太郎誕生の際に、このことを受け入れてお湯の準備をするおじいさんとおばあさんは、自分にとって何が第一の問題なのかを知って毒矢を抜くことができる人なのです。


つまり、心を調った状態にあるのです。


そのように考えると、桃太郎のめんどうを見る二人の姿たから



心を調えること、そして目の前のことをあるがままに受け止めることの大切さを教えてくれています。

600仏教豆知識シール 390-399 昔話シリーズ 桃太郎4


昔話シリーズ 桃太郎 【3:飛び出す桃太郎】

この記事は東光寺(静岡市清水区横砂)で行われてみんなの坐禅会(子供坐禅会)で私が話した内容をまとめたものです。





600【昔話】39桃太郎


昔話シリーズ 桃太郎 【3:飛び出す桃太郎】



皆さんご存じの通り、桃太郎のお話は

1.川に桃が流れてくる
2.お婆さんが桃に「あっちの水は辛いよ、こっちの水は甘いよ」と言う
3.桃から桃太郎が生まれる
4.おじいさんとおばあさんが桃太郎のめんどうをみる
5.桃太郎、鬼ヶ島へ
6.おじいさん、おばあさんがきびだんごを作る
7.きびだんごを欲しがる猿、犬、きじを仲間にする
8.船で鬼ヶ島へ出発
9.鬼ヶ島到着
10.鬼を退治して帰ってくる



となっています。



この桃太郎の話から、私達は様々なことを学ぶことができます。


今回は 「3.飛び出す桃太郎」 という場面から何を学ぶことができるのかを紹介させていただきます。



桃太郎誕生の場面です。



拾ってきた桃を食べようと、おじいさんが桃を切ろうとした時、桃から男の子が飛び出してきます。


これが桃太郎です。


もしも、おじいさんが勢いよく包丁を入れていたらどうなったでしょうか。


桃太郎は切られておしまいです。


昔話にもなりません。


おじいさん達が、拾ってきた桃を大事にし過ぎたらどうなっていたでしょう。


なかなか桃から出てこられず、窒息してしまったかもしれません。


桃を切りたりおじいさん達と、桃から出たい桃太郎のタイミングがピッタリと合ったからこそ、桃太郎は無事に出てこられたのです。




仏教・禅の言葉に啐啄同時【そったくどうじ】というものがあります。



ニワトリのヒナが卵から誕生するときに、卵の内側からヒナが、外側を親鳥が同時に卵の殻をつつくことで、殻を破り生まれて来ると言われています。
 ニワトリに限らず、師匠と弟子。親と子の関係も、それぞれが成長するために同時に動くことの大切さを説く言葉です。





私は、桃太郎誕生の瞬間を読むと啐啄同時【そったくどうじ】を思い出します。


どちらかだけが力を出そうとしても上手くいかない時があります。


お互いのタイミングが合うから上手くいく時があります。



桃太郎誕生の場面はタイミングを見極める力を養うか、


相手のことを考えて、考えて、考え抜いて、相手と一つになってタイミングのことすら考えなくても良い状(態啐啄同時)になることの大切さを教えてくれています。


600仏教豆知識シール 390-399 昔話シリーズ 桃太郎3
人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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