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心に残っている姿・・・

東光寺【静岡市清水区横砂】で生活をさせていただいていると親が子を思う気持ちの深さを実感することが多くあります。



 東光寺の山門を入りますとすぐ左手に水子・子育て地蔵尊がお祀りされています。

水子 子育て地蔵

 そして、生まれることなく亡くなっていった我が子の為に水子供養に訪れる方は少なくありません。




 一般的に亡くなられた方がいらっしゃった場合、遺体は荼毘にふされ御遺骨となり、御遺骨をお墓に納骨しお参りをします。



 しかし水子供養の場合納骨を希望できる方は東光寺にお参りにみえる方の場合 ごく少数です。様々な理由があり子供を産むことができなかった親御さんに御遺骨が残らないことも珍しいことではありません。




 しかし遺骨がなくても水子供養に来られる方は亡き子を想い、涙を流しながら真剣にお経をお唱えし、お参りをされていきます。





 ある日、本堂で作業をしていると先日水子供養にみえた若い女性がお地蔵様の前でお参りをしようとしている姿が見えました。 その日は前日までの雨で、地面はもちろんお地蔵様も濡れている状態でした。


 女性は鞄からハンカチを取り出すと手に届く範囲でお地蔵様を拭いてくださっていました。その姿は母親が水遊びをしてびしょびしょになってしまった子供を拭いているような優しい姿でした。



 その姿に少し見とれていると女性は何も躊躇することなく雨で濡れている地面に膝をつきお地蔵様の御顔をご覧になりながら手を合わせお参りをされたのでした。

 地面が濡れているので当然ズボンは濡れてしまいます。しかし、そのようなことは一切気にする様子もなく、亡き我が子を想いお参りをする姿に心を動かされたことを覚えています。







 父母恩重経【ぶもおんじゅきょう】という父母の恩を10の恩に分けて説かれたお経に


 懐胎守護【かいたいしゅご】の恩


 という言葉があります。




 この懐胎守護は始めて子を体内に受けてから、苦悩の休む時がないために、他の何もほしがる心も生まれず、ただ一心に子を思うのみである。という意味の言葉です。





 お参りをしている女性を見て 私にも親があり、親から大きな恩を受けているのだと感じ、それと同時に頂いた恩に報いるような生き方をしなくてはいけないと教えていただいた気がします。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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