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報恩【ほうおん】 小さな子供の恩に報いる

臨済宗妙心寺派の生活信条の中に



生かされている自分に感謝し 報恩の行を積みましょう



という言葉があります。



報恩【ほうおん】とは「恩に報いる」ことを言います。



自分が生きていられるのは多くの方のおかげであり、恩に報いる生き方をしましょう




 という意味の言葉です。


「恩に報いる」と言うと、直接相手に恩を返さなくてはいけないのかと感じることもあると思います。しかし、相手に直接 恩を返したり報いることは難しいことです。





私にも受けた恩にどのように対応したらよいか悩む出来事がありました。




 先日、保育園に通う娘が映画を見に行きたいと言いました。小さいころ(今も小さいですが・・・)から暗いところが怖くて、暗い場所に行くことを嫌がっていたり停電が起こりそうな天気になっただけでも、停電が起こると想像して泣いたりするほどでした。


 そんな娘が暗くなると分かっている映画館で見たいと言った映画は女の子に人気のある「プリキュア」というアニメの映画でした。


私も妻も娘が暗いと分かっている映画館に行きたいと言ったことが嬉しく、さっそく前売り券を購入しました。




 前売り券を購入するとおまけが付いてきました。そのおまけが
プリキュア映画のおまけ
この小さなバックです。色は青とピンクの2色から1つ選べます。







 その後、映画に行こうと考えていることを娘が友達に話し、その友達も一緒に映画に行くことになりました。すでに前売り券の販売最終日になっていたため、予定の空いている私が前売り券を追加購入しにお店に行った時のことです。





 私は娘の友達から「おまけのバックはピンクがいい」と聞いていたので忘れないようにお店へ向かいました。





 お店の受付には一組の親子が立っていました。私はその後ろに並びました。するとお店の人がその親子と私に要件を訪ねます。





親子は


 「プリキュアの前売券を親子券(大人1枚子供1枚:おまけは2つもらえる)」


と注文しました。




私は


「プリキュアの前売券を子供1枚お願いします。おまけはピンクがいいです。」


と頼みました。




しばらくすると店員さんは申し訳なさそうに



「申し訳ありませんが、おまけのバックが青とピンクが1つずつしかありませんので、前の方で終わってしまいますので、お客様にはおまけが付けられません。」



と私に伝えました。すると、店員さんの言葉を聞いた前に並んでいた親子のお母さんが娘に






「後ろに並んで人の子供はピンクのバックが欲しいの。お母さんはバックはいらないから次の人にあげていい?それと○○ちゃんは青色でいい?」




と聞くと、5歳くらいの女の子は なんの迷いもなく




「うん、いいよ」




と答えていました。お母さんがこのことを店員さんに伝えたため私は前売券とバックを手に入れることができました。


 おまけのバックを譲ってくれたお母さんと、自分もピンクが良かったかもしれないのにお母さんに言われて素直にピンクのバックを譲ってくれた女の子にお礼を言って私はその場を離れました。




・・・・しかし、すぐに悩みはじめました。




譲ってくれた女の子に何かお礼をした方がいいかな?お菓子や小さなおもちゃも売っているお店なので、何か買ってあげた方がいいかな!?




そんな考えも出てきましたが、私が女の子にご褒美を渡してしまうと



 「せっかく純粋な気持ちで譲ってくれた美しい行為が損なわれてしまうのではないか」



と考え、今回受けた恩に対してどのように報いたら一番良いのか考えました。





もちろん理想的には常に自分の命を精一杯に生きることが受けた恩に報いることではありますが、もう少し具体的に考えてみました。




 私なりに考えたことは 今回あった出来事をしっかりと自分の子供達に伝えることでした。

 幼い子供達にとってそのような美しい行為があったことを知ることは非常に重要な意味があることだと思いますし、良い行いが直接的では無いにしろ、いつかまわり回ってあの時の女の子に伝わっていくと考えたからです。



 皆が人のことを想い生活することがより良い社会の形成には必要不可欠です。そのためにも今回いただいた恩をしっかりと活かしていきたいと感じていますし、いただいた恩を活かしながら生活することが生活信条の




「生かされている自分に感謝し 報恩の行を積みましょう」




の実践だと感じています。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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