子供に貰った絵から感じること。 ~雨漏りにはザル!!ってどう言うこと??~

子供からの贈り物140702

 私の娘は東光寺の境内にある保育園に通っています。 基本的には妻が子供の送迎をしてくれていますが、たまには私も送迎をします。


 先日、娘の迎えに行くと教室から1人の男の子が出てきました。



 そして私に向かって



 「あ~、坐禅を教えてくれる先生だ!いつもありがとう!!」




と言いました。 そして、自分が書いて手に持っていた絵を私の前に出して




「 これ あげる! 」



と言うのです。 写真の絵はこのときに彼からいただいた絵です。 この絵をもらったときに、ある 「雨漏りの話」 を思い出しました。





 東光寺(静岡市清水区横砂)は臨済宗妙心寺派のお寺であり、御本山は京都にある 妙心寺【みょうしんじ】 です。




 この妙心寺の初代住職は開山無相大師【かいさんむそうだいし】です。




 この開山無相大師の有名な逸話の一つが 「雨漏りの話」 です。




 当時の妙心寺は雨が降れば、ポタポタと雨漏りをしていたそうです。


ある日、無相大師が雨漏りを見つけ弟子たちに


 「お、雨漏りをしているぞ!」



と言うと、一人の弟子が、雨水を受けるためにザルを持って駆けつけたそうです。



無相大師は、その弟子を褒めたそうです。



そして、少し遅れて後から他の弟子が、桶を持ってくると無相大師は、その弟子を厳しく叱ったそうです。






 私はこの話を聞いたとき



「???????・・・意味が分からない」




と思いました。 解説を聞くと、この話は



 「仏心(良心)は瞬時に現れ、次の瞬間、選り好み(感情)や、ためらい(分別)に流れる」



ということを説き、私たちの心の動きを戒めているそうです。



 良いと思ったことは、その瞬間に行うことの大切さを教えているそうです。




 この解説を聞いても なんだか腑に落ちないものを感じていました。






 しかし、保育園児に絵をもらったときに この 「雨漏りの話」 がストンと心に入ってきた気がしました。






 男の子は坐禅体験を楽しんだ

  ↓

 たまたま、私(坐禅の指導をした和尚)を見かけた。

  ↓

 お礼をしたいと思い「ありがとう」と言って、たまたま持っていた絵をプレゼントした。






 なんの「こだわり」もない 純粋な感謝の気持ちで手に持っていた絵を相手に贈る。 なかなかできることではありません。




 しかし、この純粋な気持ちがあったからこそできる素晴らしい行為であり、「こだわり」や見返りを求める気持ちが無いからこそ、相手を幸せにすることができるのだと感じました。




 この絵は私にとって ザルを持って雨漏りに向かった御弟子さんの「こだわり」のない心の大切さを教えてくれる絵になりました。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、30代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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