葬儀で「たいまつ」が登場する理由

東光寺(静岡市清水区横砂)は臨済宗妙心寺派のお寺です。






臨済宗の葬儀に参列されたことがある方は、葬儀の際に導師が「たいまつ」を手にしているところを見たことがあるかもしれません。





 小学生くらいの子供達から葬儀に関する質問を受けると、臨済宗の葬儀に参列した小学生の多くが「たいまつ」の登場に疑問を感じていることがわかります。




400仏教豆知識シール 103 引導法語



 
 「臨済宗の葬儀に参加したけど、見たことが無い!!」






という方も もちろんいらっしゃると思います。 ・・・理由は後ほど御説明させていただきます。







「たいまつ」が登場するのは 引導法語の直前です。







 引導法語!???





と思われるかもしれません。引導法語とは







亡くなられた方の徳をたたえる心や、死をいたむ心を漢詩に託し、亡くなられた方を仏さまの世界に導くものです。








最後に「喝【かーーーつ】」と大きな声が聞こえてくる、あれです!







この引導法語をお唱えする前に炬火【たいまつ】で円(一円相)を空中に描きます。







これは、禅宗の和尚様である黄檗希運禅師【おうばくきうんぜんじ】のお話が元になっています。




 黄檗希運禅師の母親が溺死をしてしまったときに炬火【たいまつ】で円相を描き、その炬火【たいまつ】を投げたことに始まっています。





 ですから葬儀では引導法語をお唱えする前に炬火【たいまつ】で円(一円相)を空中に描き、本来であればその「たいまつ」を投げるのです!






 さすがに、本物の「たいまつ」を投げるわけにはいきませんので、木と赤い布(炎に見立てる)で出来た「たいまつ」作り使用している和尚様をよく見かけます。ですから、臨済宗の葬儀に参列しても




「たいまつ」を見たことがない





という方がいても不思議はありません。







 東光寺では「たいまつ」の代わりに長いお線香を使用しています。導師が引導法語をお唱えする前にお線香に火を付け一円相を描きます。






 葬儀という厳粛な雰囲気の中、ゆっくりとお線香で円を描くと お線香の通った場所にゆらゆらと煙が残る景色が私は美しいと感じています。





 
 葬儀に参列された際に 「たいまつ」やその代わりになるものが登場した時には、その雰囲気を感じ その後始まる引導法語に耳を傾け、亡くなられた方のことを想っていただければと思います。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、30代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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