悟り【さとり】ってそんなに簡単ですか!??

毎年12月8日には成道会【じょうどうえ】を行います。
成道会とは、お釈迦様が悟りを開いた事を記念して行われる法要のことで、仏教徒にとって非常に大切な日です。
東光寺(静岡市清水区)では毎月8日はお薬師様のお参りと、布薩会を行っていますので、12月は成道会を行い、その後布薩会を行っています。
悟り!?
僧侶としてお寺で生活をさせていただいていると、たまに
「和尚さん、悟りってなんですか!?」
と聞かれることがあります。子供坐禅会に参加する小学生や学生時代の友人が主に質問をします。
私は、
「わからないよ・・・」
と答えます。
私は以前ある老師(ろうし:修行中の僧侶を指導するえら~い和尚様)のお話を聞かせていただいたときに
「私のような未熟者が悟りを語るなど おこがましいことです。」
と老師様がおっしゃられたことがとても印象に残っています。
老師様のような立派な和尚様が「悟り」を語れないとおっしゃるのに、はるかに未熟者の私ごときが「悟り」を語ることなど許されることではありませんし、語る力もありません。
しかし・・・・
最近・・・・
悟り世代
なんて言葉を耳にしてしまいました!!!
テレビにも出演され、発言の影響が大きい経済評論家も「悟り世代」という言葉を使用していました。「悟り世代」という言葉について調べてみると
・堅実で高望みをしない、現代の若者気質を表す言葉
・1980年代半ば以降に生まれ、主に「ゆとり教育」を受けた世代に当たる。
・特徴
「車やブランド品に興味がない」
「欲がなく、ほどほどで満足する」
「恋愛に淡泊」
「海外旅行に関心が薄く、休日を自宅やその周辺で過ごすことを好む」
「節約志向で無駄遣いはしないが、趣味にはお金を惜しまない」
「様々な局面に合わせて友達を選び、気の合わない人とは付き合わない」
・物心ついたときにはバブルが崩壊し、不況しか知らない。
・情報通信技術の進歩と共に生きてきた
・無駄な努力や衝突を避け、過度に期待したり夢を持ったりせず、浪費をしないで合理的に行動する。
とまとめることができるそうです・・・・
私のような未熟者が「悟り」を語ることはできませんが、この「悟り」という言葉の使い方は違うと思います!!
あまりに安易な言葉の使い方で、本来の意味を完全に見失ってしまっている言葉だと感じます。
無理やり同年代生まれの人たちをまとめる呼び方を付ける意味すら私は感じません・・・・もう少し、昔から使われている、御先祖様から受け継いだ言葉を大切にした方が良いと思います。
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