「お布施」の話  その2

今回は


「布施」


という言葉についてお話をさせていただきたいと思います。

※全3回のお話の2回目です!!





 先日の1回目の話では
布施 板書130910003
「布施」という言葉の紹介をさせていただきました。
1話目はこちらをクリックしてご覧ください







 私は、「布施」という言葉を考えたときに思い出すできごとがあります。




 それは、棚経で檀家様の御自宅を回らせていただいたときの出来事です。あるお宅へ棚経でお邪魔した時のことです。お経を読むために座り、ロウソクやお線香に火をつけようとしたときに、経机の上にある紙に目が留まりました。その紙は10cm×20cmほどの厚紙で、手書きで「普回向」が書いてあったのです。


「普回向」とは皆様の中にもご存知の方がいらっしゃると思いますが、確認の意味で少し説明をさせていただきます。


普回向とは、様々な法要の最後にお唱えする機会の多い





「願わくばこの功徳を以てあまねく一切に及ぼし、我らと衆生と皆共に仏道を成ぜんことを」





という言葉です。



この言葉は、



「どうか、この功徳が、一切の仏様やすでに亡くなられた方、そして今を生きている人々に及んで、私達とみんなともに仏様の道を成就いたしましょう」



という願いであり、誓いの言葉です。


お経などをお唱えした功徳が、私だけではないすべての人に行き渡って、みんなが幸せになりますように


という思いが込められた祈りの言葉でもあります。





 なぜ、手書きされた普回向があるのか気になり後ろに坐って一緒に御参りをしようと後ろに坐っていた青年に


「ここに書いてあるお経はいつも読んでいるのですか」


と尋ねてみました。この青年は1年ほど前に若くして親を亡くしたたばかりでしたが、しっかりとした口調で




・親が亡くなった後、家族と一緒にできるだけ般若心経をお唱えしその後普回向をお唱えしている事

・時間がない時にはお参りをして普回向だけでもお唱えしていること。

・そして、この普回向は亡くなった親の知人が、お参りに来た時に書いてくれて、お参りするときにはこの普回向を唱えなさいと教えてくれたこと

・普回向はどこかで聞いたことがあった言葉だったので素直にお唱えするようになったこと

・普回向は覚えてしまったが読むことを忘れないようにいつも仏様の所に置いてあること




 そして、普回向の意味はまったく分からないと言うことを話してくれました。 

 せっかくなので、普回向の意味を伝え棚経のお経の最後に一緒に普回向をお唱えしようと提案し、一緒にお唱えさせていただきました。青年は少し照れた様子でしたが一緒に普回向をお唱えしてくれました。







 なぜ、「布施」という言葉を聞いてこの話を思い出すのかは次回のブログで紹介します。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、30代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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