老古錐【ろうこすい】

 3月に入り暖かくなってきました。

 私はこの時期になると目がかゆく、鼻水が出て、くしゃみが止まらなくなります。

花粉症用メガネ130301


 特に目がかゆくなる症状が強いので、この時期になると目薬と花粉症用のメガネを準備します。


 普段はメガネをする習慣がないため、時々せっかく準備したメガネを忘れて出かけてしまうことがあります。


 メガネをかけて外で活動をしている時はかゆみは気にならないのですが、メガネを忘れてしまうと目に強烈なかゆみが襲ってきます。メガネを忘れた自分が悪いのですが、強烈なかゆみに負けて真っ赤になるまで目をこすってしまいます・・・





 さて急に話は変わりますが、最近私は気になっている事があります。それは、

 「老人」

 と言う言葉を使わないようにしている人を見かけるようになったことです。その方は

 
 「年齢を重ねた方に、老人と言う言葉を使うなんて失礼だ!」


 と考えているようです。ある企業の広告にも


 「敬老の日って言うのやめませんか?年をとることが、老いることではなくなっている・・・・」


 などと書いてあります。この考え方に私は賛同できません。このような考え方をする方は

  「老人」 を 嫌な存在

 または

  「老」 と言う言葉は 良くない言葉

 を意味していると捉えているようです。





 昔から使われている禅語に

   老古錐【ろうこすい】 


 と言う言葉があります。これは、


 使い古した錐(きり)。長い間使い込んで、先が丸くなってしまった錐。


 と言う意味です。転じて、

 円熟した力を持つ禅の師匠・老齢の禅僧に対する親愛の情を含んだ敬称

 を示します。



 
「使い古した」という言葉を「円熟した」と感じるか、「役に立たないゴミ」と感じるかで意味が大きく変わってきます。


 「老人」と言う言葉も同じです。老人を年齢を重ねた経験豊かな人生の先輩と想い、尊敬し接していれば自分が年をとった時に老人と呼ばれても嫌な気持ちにならず喜ぶことができます。しかし、「老人」を役に立たない存在だと勘違いし粗末に扱ってしまえば、将来自分が老人と呼ばれたときショックを受けてしまいます。



 年齢を重ねた経験豊かな人生の先輩である「老人」を敬いながら生活していれば

 「敬老の日って言うのやめませんか?年をとることが、老いることではなくなっている・・・・」

 なんて発想は出てこないはずです。




 自分が「老人」を嫌な目で見ていれば、将来自分が老人になり嫌な目で見られていると感じてしまう。(自分が悪い)

 自分で花粉症用のメガネを忘れて、自分の目がかゆくなってしまう(自分が悪い)

 

 あ、同じだ・・・
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、30代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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