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オンライン坐禅会での法話 一般向け 仏教聖典 因縁1



先輩に渓流釣りに連れて行ってもらったときに撮影した写真です。

・・・まさかこの後、遭難するとは思ってもいませんでした。





600渓流釣り2



臨済宗青年僧の会ではオンライン坐禅会を実施しています。私も時々ですが坐禅を担当させていただいています。
※オンライン坐禅会のホームページはこちらです。


その際に話した内容を備忘録として記しておこうと考えています。


オンライン坐禅会には一般の方向けの会と子供向けの会があります。


今回は一般向けの坐禅会で話したものを紹介させていただきます。


【一般向け:仏教聖典 因縁1 尊い教え】


お釈迦様の教えをまとめた仏教聖典に「因縁」という項目があり、そこに次のような言葉があります。


聖い【とうとい】教えを実践することは、灯火をかかげて、暗黒の部屋に入るようなものである。闇はたちまち去り、明るさに満たされる。







15年程前に、渓流釣りへ先輩と出かけて遭難しかけたことがあります。


私はあまり渓流釣りに興味はなかったのですが先輩に熱心に誘っていただいて何度か出かけたことがありました。


先輩には道具のことだけでなく、渓流釣りは一か所に留まることなく移動しながら釣りをすることも、いろいろと教えていただきました。


もちろん初心者なので、まったく釣ることができませんでしたが、美しい自然の中を歩くことが気持ちが良くて時間が合う時には御一緒させていただいていました。



そんなある日、いつもは朝早くから出かけてお昼過ぎには終わっていましたが、たまにはお昼過ぎから夕方ごろまで釣りに行くことになりました。


川に到着すると車を駐車します。そして、必要なものだけを持って出発です。


川沿いに山の中を歩きますので少しでも荷物を車に置いて行った方が良いと教わりました。


当時は山の中では携帯電話はつながりませんので携帯電話も車に置いて出発しました。


この判断を後々後悔することになるのです・・・






川沿いを移動しながら釣りをするのですが、最終的には日没前に車に到着して帰宅する予定でした。


日没時間も事前に調べてありました。


しかし、調べたのは平野部の日没時間でした。


そのため、車からかなり離れた場所であたりは真っ暗になってしまったのです。




懐中電灯もありません。水筒に水が入っているだけで食料もありません。携帯電話もありません。


そうです、遭難をしたのです。


役に立ちそうなのは当時、流行り始めたデジカメだけでした。


星も月も出なような曇り空のため、あたりは驚くほど真っ暗です。


何も見えません。聞こえてくるのは川の音と、風の音、そして何かが動く音・・・


恐怖体験でした。


無理をして歩いても足元が見えないのでケガをしたり道に迷うかもしれませんので、先輩の助言により、しばらくはその場で待機することになりました。



しかし、いっこうに空に変化はありませんでした。


このままでは、朝まで真っ暗な世界にいなくてならないという現実に戸惑っていると先輩から


「フラッシュの光を頼りに歩き出そう」


との提案をいただきました。




そこで、実際にフラッシュを光らせてみました。


強烈な光が闇を照らし、自分達の周囲に何があるのか分かりました。


この“一瞬”を続けていけば無事に帰ることができると喜んだのも つかの間・・・


デジカメの電池があまりないので、湯水のようにフラッシュを使うことができないことが判明しました。



そこで、「本当に危険だと感じる直前にだけフラッシュを使う」というルールを決めて、歩き始めました。



その結果、たまに光る、一瞬の光の力でなんとか車まで帰ることができました。




仏教聖典の、この
聖い【とうとい】教えを実践することは、灯火をかかげて、暗黒の部屋に入るようなものである。闇はたちまち去り、明るさに満たされる。

という言葉を見ると、渓流釣りで遭難した際に光らせたフラッシュを思い出します。


確かにフラッシュを光らせるたびに闇はたちまち去りました。


しかし、フラッシュの光がなくなれは再び暗黒の世界に戻ります。


大切なのは弱くてもいいから連続した光なのです。


連続した光があるからこそ、暗闇は完全に消えることができるのです。


坐禅も同じです。


1回だけ坐れば、その瞬間に暗闇を打ち去らせることができます。
しかし、すぐに元どおりになってしまします。


ここでも強烈な体験ではなく、継続できる体験が大切だと実感しています。


そのひとつに、オンライン坐禅会がありました。


短い時間でも、坐禅を継続して行うことができる環境があります。


ぜひ、これからも暗闇を照らすような自分なりの光を見つけてみてください。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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