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オンライン坐禅会での法話【一般向け:仏教聖典 心を清める5 危険から遠ざかる】

600【坐禅和讃】18 戯論を離れたり


「エタノールの入った消毒薬を使った直後にマッチを使ったところ、目の前に火の玉が発生して驚いた」と言っている和尚様に出会いました。
火の玉を発生させないためには、消毒直後は火に近づかないことが大切です。
私も本堂の入り口にある消毒薬を使った後に火を扱うことがあるので、気をつけようと思いました。






臨済宗青年僧の会ではオンライン坐禅会を実施しています。私も時々ですが坐禅を担当させていただいています。
※オンライン坐禅会のホームページはこちらです。


その際に話した内容を備忘録として記しておこうと考えています。


オンライン坐禅会には一般の方向けの会と子供向けの会があります。


今回は一般向けの坐禅会で話したものを紹介させていただきます。


【一般向け:仏教聖典 心を清める5 危険から遠ざかる】


お釈迦様の教えをまとめた仏教聖典に「心を清める」という項目があります。


そこには「煩悩から離れる五つの方法」が紹介されています。


今回はその5つ目に書かれている「危険から遠ざかる」という部分に注目をしていきたいと思います。

※1つ目に書かれている「正しく見る」についてはこちらの記事をご覧ください。
※2つ目に書かれている「欲をおさえる」についてはこちらの記事をご覧ください。
※3つ目に書かれている「物を用いるに当たって、 考えを正しくする。」についてはこちらの記事をご覧ください。
※4つ目に書かれている「耐え忍ぶ」についてはこちらの記事をご覧ください。
※4つ目に書かれている「耐え忍ぶ2【我慢と受け流すことの違い】」についてはこちらの記事をご覧ください。




この5つ目が「危険から遠ざかる」ことの大切さを説いています。



 荒馬や狂犬の危険に近づかないように、行ってはならない所、交わってはならない友は遠ざける。





とあるのです。また、次のような言葉でも危険から遠ざかることの大切さを教えてくれています。




欲の火を去らなければならない。干し草を背負う者が野火を見て避けるように、さとりの道を求める者は、必ずこの欲の火から遠ざからなければならない。





「遠ざかりなさい・離れなさい」と言われれば、「そうだね、それはいい方法だね!」と納得できる方は幸せです。

遠ざかれるほど広い世界がある事を知っている、離れる場所があるからです。





私は中学校の教員をしているときに、人間関係に悩む生徒に大人達が「少し距離を置きなさい」と話す言葉に疑問を感じていました。


生徒にとって「人間関係がこじれた人と距離を置く」ということは容易なことではないからです。


関係がこじれてしまった世界こそが彼らの世界であり、それ以外の世界を知らない彼らへ「距離を置きなさい」と言うことは「知らない世界へ行きなさい」と同じように受け取られてしまいます。


生徒の気持ちを忘れた大人達の言葉は時として、彼らを傷つける言葉にもなってしまうのです。


では、大人には何ができるのでしょうか。


まだまだ経験の少ない生徒にとって自分が知っている世界が広いのか狭いのかも判断がつきません。


現在通っている学校・部活・そして家庭だけ彼らの世界です。


しかし、大人達は知っています。


学校以外の世界がある事、部活以外の世界がある事、家庭はもっと自由だと言うこと。


だからこそ。


「遠ざかりなさい・離れなさい・距離を置きなさい」


を伝えると同時に


「別の世界があること、世界は限りなく広いこと、大勢が歩ける広い道も1人でしか歩けない狭い道でも道は必ずつながっていること」
を伝えなくてはいけないのです。



手を取って新しい世界に導くことも大人の役割です。


と、同時に世界の広さを体感させることも大切です。


地面に寝そべって空を見上げたとき、あまりの広さに驚き世界の広さを実感したことがある方もいると思います。


一生懸命走っているときには気がつかない脇道のような世界に立ち止まって初めて気がつくこともあります。




オンライン坐禅への参加も世界の広さを実感することができます。


狭い部屋にいてもいったん坐禅会が始まれば、世界中に一緒に坐禅をする仲間がいることを実感できます。


近所だけでなく、国内だけでなく、海外にまで仲間がいるのです。




狭い世界の中で危険を遠ざけようとしても限界があります。


限りなく広い世界を知るからこそ、危険から離れた道を見つけることができます。



仏教聖典が説く「行ってはならない所、交わってはならない友は遠ざける。」を実践するためにも、いったん立ち止まって世界の広さを実感することが大切です。


坐禅やオンライン坐禅会は世界の広さを実感する場所になると私は考えています。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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