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伝えるために必要なこと

新幹線の待合室で売られていた本の中に”親も子もハッピーになる最強の子育て”という小川大介氏が書かれたものがありました。その本の帯に書かれていた言葉に心打たれました。




問題集(ドリル)はやらせるものではない 2冊買うもの






600ドリルと問題集




親として子供の成長を願い、問題集(ドリル)を買い与えることは難しいことではありません。


しかし、2冊購入して自分も一緒にやることは簡単ではありません。


と、言うよりも恥ずかしながら私にはその発想がありませんでした・・・





子供に向かって


「お父さんも子供頃は勉強をがんばったんだ!」


と言ったところで、その言葉には何の効果もありません。子供の頃にがんばったかどうかなど子供には興味のないことです。子供にとって大切なのは、今自分に語り掛けている大人が何をしているかなのです。



偉そうなことは言うのに 努力している様子がなかったり 言っていることと裏でやっていることが反対な大人を見て「大人って嫌だな」と思っていた自分が



問題集(ドリル)はやらせるものではない 2冊買うもの



という言葉を見て、「そりゃそうだ!」と思わずに、ハッとするような大人になってしまったことを反省しています。







禅語(禅の教えを短い言葉で表現した言葉)の中に


以心伝心【いしんでんしん】


という有名な言葉があります。禅語の解説本には



心を以って心に伝える。最高の真実を伝えるのに文字や言葉は用いず、体験などを通して心から心へ伝えるという禅の教えの真髄を、端的に示した語。釈尊が花を拈じたのを見て摩訶迦葉が微笑んでその教えを受け取ったという、『無門関』等に収められる有名な故事は、その典型的な例。



とあります。釈尊が花を拈じた・・・と言う逸話は






お釈迦様が昔、インドの山に登られて、花を手に取り説法を聞こうとする大勢の弟子達に見せました。


すると、大勢の弟子たちはお釈迦様が何を伝えたいのか無言で考えていました。


その中でただ1人、摩訶迦葉尊者【まかかしょう そんじゃ:十大弟子のひとり】が思わず顔をほころばせたのです。


その姿を見てお釈迦様は


「私は仏教の真髄たる煩悩の火が吹き消されたを誰もが持っている尊い心具えている。その尊い心に気がつくための、迷いや妄想から離れる修行法や仏の教えを身につけている。
それらは文字にすることなく、以心伝心するものである。いま迦葉尊者には確かに伝わった。」


言われたのです。





というものです。




お釈迦様は御弟子様と共に生活し修行をされていました。師匠と弟子という関係はありますが共に修行をされてきたからこそ、お釈迦様は摩訶迦葉尊者の心が分かり、摩訶迦葉尊者はお釈迦様の心が分かったのです。言葉などなくても伝わる心があることを私達に教えてくれているのです。




「私が教えてやるんだ!私が偉いんだ!」


という間違った自尊心を持ってしまえば相手に何も伝わりません。




以心伝心で何かを伝えたいと思ったときには


「問題集(ドリル)はやらせるものではない 2冊買うもの」


という言葉を思い出すようにします。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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