気付き

 先日、萬福僧堂師家(萬福寺で修行をする僧侶を指導する和尚様)のインタビューをするために京都府宇治市にある萬福寺へ行ってきました。

萬福寺紹介(公式ホームページ)
新米和尚のブログ(萬福寺編)



 インタビューを終え、和尚様が萬福寺内で修行中の僧侶が野菜を作っている畑へ案内してくださいました。



 畑へ向かう途中、和尚様が足を止めお寺の説明をしてくださいました。私のような新米和尚にとーーーーっても立派な和尚様がお寺の基本的なことなどを話していただき、ありがたいような申し訳ないような気持ちでお話を聞いていました。


 その時、話していただいたことで印象に残っているのが、「本堂前の石」と「萬福寺の石畳」です。



 萬福寺の本堂の前には写真のような場所があり、真ん中には大きな平らな石があります。この場所を指さして和尚様に

萬福寺 1212182


「ここは何のための場所かわかりますか」



と聞かれたので私は悩みながらも


「礼拝をする場所でしょうか。」



と答えました。すると和尚様は



「月の光が反射して本堂や本堂内の仏様を照らすための場所だよ。」



とやさしく教えてくれました。





さらに写真のような石畳を指さして


萬福寺 121218

「萬福寺の石畳はひし形に並べて龍の背中を表現しているんですよ。」

と教えてくださいました。




 私は和尚様にお会いする前に、本堂とその前の空間、そして石畳を見ているにも関わらずそれらの持つ意味を考えることも、感じようともしていませんでした。


 先人の残した「想い」や「文化」がたくさん詰まったものを目の前にして何も感じずに通り過ごしてしまった自分を恥じるとともに、そのことに優しい言葉で気付かせてくれた和尚様に感謝の気持ちでいっぱいです。




白隠禅師坐禅和讃(はくいんぜんじ ざぜんわさん)というお経の中に


たとえば水の中にいて 喝を叫ぶがごとくなり


という言葉があり、


水の中で「水をくれ!」と叫ぶようなものだ


と私訳することが出来ます。


 普段から先人の残した素晴らしい文化の中で生活をしているにも関わらす、そのことに気が付かず・気づこうとせずに過ごしてしまい、様々なことを発見したり感じたり学ぶ機会を失っている自分を反省した体験でした。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、30代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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