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絵葉書法話 32【三昧】


640写経会 絵葉書 32 三昧

絵葉書【32】三昧





まだ幼い娘と山を登っているときのことです。


娘は初めて歩く道にビクビクしながら、鳥の声が聞こえればキョロキョロ、風で葉っぱが揺れる音が聞こえればキョロキョロしていました。


なかなか前に進みません。



やがて、ビクビクはワクワクに変わります。


少し歩いては足を止めてドングリを拾い、少し歩いては葉っぱを拾い・・・


やはりなかなか前に進みません。




しかし歩き続け山の頂上が近づいてくるとキョロキョロすることや何かを拾うことを止めて、まっすぐに道の先だけを見るようになっていました。




こうなると、目標としていた山頂にたどり着くことは難しいことではありません。







心を静めて一つの対象に集中し  心を散らさず 乱さぬ状態 を三昧【ざんまい・さんまい】と言います。




仏教語辞典の三昧の部分には


“悟りに至るには三昧が前提とされる”


という一文もあるくらい、心を静めて一つの対象に集中することを大切にしています。







子供が山の頂上を目指して歩き出すが、なかなかゴールできない姿は

様々な迷いや欲望に振り回されて、前向きに進むことに集中できていない私達の姿に似ているような気がします。






山道を歩く子供が最初のうちは怖がったり気を散らして前に進みません。それでも歩き続けると、やがて歩くことに集中します。

歩行三昧です。

同じように私達が迷いや欲望に振り回されて前に進むことができないときも、正しいことを少しでも続けていれば、やがて大きく前進することができるのではないでしょうか。


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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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