絵葉書法話 72 人は安らに帰る

人はどこに帰るのか
鹿は野にかえり
鳥は山にかえる
人は 安らぎに帰るなり
私達人間は自然の中で生かされている存在です。
自然の中で生きている鹿はエサを求めて里に出たとしても、もとの場所へと戻っていきます。
鳥も悠然と空を飛びまわっていても、やがて山へと戻っていきます。
では、私達は家に帰るのでしょうか。
もちろん、実際に暮らす家にも帰ります。
しかし私達が本当に帰るべき場所こそが、
自分自身の中にある 生まれたときから頂いている尊い心であり、
この場所を“安らぎ”とも表現することができるのです。

人は安らに帰る
写真は佐渡島でトキの野生復帰の取り組みを行っている“トキの森公園”で撮影した朱鷺【トキ】です。いったんは絶滅したトキですが、現在では飼育・訓練され放鳥し自然に帰っています。
同様に私達も普段の生活の中で、“生まれたときから頂いている尊い安らぎの心”を見失ってしまったとしても、様々な行を積むことにより、この“心”に帰ることができるのです。
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