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お坊さんになる“きっかけ” 【笑顔に導かれて編】

小学校に通う娘達が卓球の練習をしていると ついつい口を出したくなります。


文句ばかりを言っても仕方がないので たまには暖かい眼差しで見守ってみようと考え。にこやかに微笑んでみました。



すると、


「ニヤニヤしていると、なんだか怖いよ。不審者みたい」


と言われてしまいました。







自分の笑顔に自信を失ったときに思い出したのは、ある御檀家様の笑顔でした。



500こまめ 和顔施 カラー2





私が初めて僧侶の格好(衣:ころも)を着て一人で御檀家様の家に行ったのは小学校6年生の夏でした。


東光寺(静岡市清水区横砂)では毎年夏のお盆の時期に各御檀家様の自宅に棚経へ行かせていただいています。


小学校に入学したときから父親に連れられてお盆の時期は棚経に周っていました。


そして、小学校6年生になったとき1人で棚経に行くことになったのです。




このとき、初めて一人で回った御檀家様の家は20件ほどだったと記憶しています。


お経は事前に何百回と練習をして(させられて)読めるようにはなっていました。


それでも地図を持ち、各家々に一人で行きチャイムを鳴らすだけでもドキドキしたことをよく覚えています。


私もドキドキしていましたが、私が訪ねた各家の方々もドキッとしたと思います。


事前連絡がないのに玄関を開けると小さな小学生が棚経に来ている。


驚いた表情を見せる家がほとんどでした。


「一人で来たの?えらいねぇ~」


と迎えてくれる家もありましたし、私が1人で来ているのに驚いて


「え、1人? お経を読んでもらってもいいけど、後から和尚さんが来てくれるんだよね!?」


と言われることも珍しくありませんでした。


・・・当然の反応だと思います。








しかし、まったく違う反応をしてくださった家もありました。


玄関先に立つ私を見て


「あ、和尚さん。今日はありがとうございます。よろしくお願いいたします。」


とニッコリと微笑んでお参りの場所へと案内してくださり、お経が終わるとニッコリと微笑んで


「ありがとうございました。」


と丁寧に頭を下げてくださったのです。


小学生の私に大人の方が頭を下げてくれているという状態に驚きながら、ニッコリと微笑んでくださった笑顔にとても安心したことを覚えています。




子供に自分の笑顔が「ニヤニヤしていると、なんだか怖いよ。不審者みたい」と言われたときに思い出したのが、小学生の私をお参りの場所へと案内してくださった方の笑顔でした。


その後、歳月が経ち、自分自身の将来について考えたときにも“このときの笑顔”を思い出すことが多くありました。






何もできない小学生だった私をニッコリと微笑んで受け入れてくださった方がいたという御恩は、私の人生の支えになりました。


そして、進路について悩んだとき この笑顔という御恩になんとか報いていきたいと考えるようになりました。


そう考えると、このときの笑顔は私がお坊さんになったきっかけのひとつだったのだと言えます。





・・・にも関わらず、にこやかに微笑んだつもりが「不審者みたい」と言われている自分の未熟さを恥じています。


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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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