ちん・ぼん・じゃらん

  鼓鈸(くはつ) 

 東光寺(臨済宗妙心寺派)の葬儀では写真のような楽器を使用します。


くはつ


これらの楽器はまとめて「鳴らし物」、正式には「鼓鈸(くはつ)」と言います。


写真の右がにあるのが太鼓で、左側にあるのが鐃鈸(にょうはち)といいます。葬儀ではこの2つに引磬(いんきん)を加え


 ちーん・ぼーん・じゃらーん


と鳴らします。ですから、臨済宗の和尚さんは「ちん、ぼん、じゃらん」と呼ぶことがあります。


引磬(いんきん)
    ↑↑↑引磬(いんきん)↑↑↑




 初めてこの鼓鈸(くはつ)が鳴り響く葬儀に参列された方は驚かれるかもしれません。


私は以前、祖母の葬儀に参列した小学校1年生の女の子に葬儀が終わった直後に

「なんで、お葬式の時に太鼓とかの楽器を鳴らしたの。」

と聞かれたことがあります。


東光寺では葬儀で鼓鈸を鳴らす前に


「お釈迦様入滅の時、村人が総出で持ち寄った楽器を鳴らして別れを惜しんだ故事により、鼓鈸を鳴らし永遠の命を表す阿弥陀様の極楽浄土に入れますようにと祈ります。」


 と説明を加えさせていただいています。質問に来てくれた小学生には


「今日、おばあちゃんが亡くなって悲しかったでしょ。昔、お釈迦様が亡くなったときも悲しんだ人がたくさんいて、その人達がみんなで楽器を鳴らして別れるのを悲しんだことがあったんだよ。亡くなったおばあちゃんもお釈迦様のお弟子様として旅立つから、お釈迦様が亡くなったときと同じように楽器を鳴らしたんだよ。」

 と説明をしたところ納得してくれました。


 小学校1年の彼女にとって葬儀での様々なことが初めての経験だったはずですが、1番気になったのが鼓鈸(くはつ)だったようです。彼女には


 「またいつか、葬儀で鼓鈸(くはつ)が聞こえてきたら亡くなった方の事を考えながら、耳を澄ませて楽器の音を聞いてね!」

 とお願いをしました・・・
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、30代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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