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なぜ晴れた日に傘が必要なのか!?

東光寺(静岡市清水区横砂)の玄関には傘が置いてあります。


600網代笠190113


網代笠【あじろがさ】と言われるものです。





僧侶がかぶっている所を見たことがあるかもしれません。



見たことがある方は思い出してみてください。



そのとき雨は降っていましたか??



笠(かさ)だから雨が降っていたに違いない!



と思うかもしれません。



しかし、雨が降っているから笠をかぶるとは限りません。



分かった!日傘でしょ!! 和尚さんは髪の毛がないから日差しがきついと大変だもんね!



これも不正解・・・







この網代笠は雨でも晴れでも曇りでも、どんな天気でもかぶります。




托鉢【たくはつ】の際にかぶります。

※托鉢【たくはつ】とは仏教語辞典には「僧侶が鉢を携えて町や村を歩き、食を乞うこと。」とあります。つまり器をもって街を歩き、一般の方に食事の残りや材料などを分けていただく修行です。

さらに托鉢をすることは、分けてもらう僧侶の修行だけでなく、分ける一般の方の修行にもなると言われています。








そして、この托鉢で大切なことは「人物を特定しないこと」なのです。



食事を分けてくださる一般の人が


「あの人はがんばっているから ご褒美に食事をあげよう!でもあの人はがんばっていないからあげない!」


などと選り好みをしてしまってはせっかくの修行が台無しです。





また、受け取る僧侶も


「この素敵な人からいただいた食事は大切に食べよう!でも、この汚い人がくれた食事は気味が悪い。」


などと考えてしまっても、せっかくの修行が台無しです。





そんなときに活躍するのが網代笠です。


笠をかぶることで、一般の人は僧侶の顔が見えず、僧侶も食事を分けてくれる方の顔が見えません。


「あの人は良い この人は嫌!」という選り好みをする気持ちを起こさなくて済むのです。


お互いが修行するために必要のない感情を持たずに托鉢という修行に専念するために笠をかぶるのです。






どこかで笠をかぶった僧侶を見かけたとき、この笠は“雨よけ”でも“日よけ”でもなく、選り好みを避けるためにあるのだと感じていただきながら、僧侶と一緒に托鉢の修行をしていただければ幸いです。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、40代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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