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「1日1度」の重み

私自身、中学校から大学まで卓球をしていました。


中学校の教員をしているときも卓球部の顧問をさせていただきました。


その影響か娘も最近卓球を始めました。



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 私が卓球を始めた中学校時代、卓球は暗い人がするスポーツというイメージがありましたが、最近では各メディアに卓球選手が取り上げられるようになり時代の変化を感じます。



先日、パラリンピック日本代表の岩渕選手をNHKの特集で紹介していました。



岩渕選手は生まれながらに下半身の関節機能障害があり前後左右に自由に足を動かすことはできません。



しかし、彼は自分の卓球スタイルを確立して今ではパラリンピック日本代表として東京でのオリパラリンピックでのメダルを狙える位置にまで来ています。




番組の中で元陸上選手の為末選手との対談がありましたが為末選手が



「卓球はすごく早くボールが飛んできますが、どういう感覚で打っているのですか。」



と質問をしたところ岩渕選手は



「ラケットを出したところにボールが飛んでくる。そんな感覚です。」



と答えました。


つまり、ボールが自分のところに飛んでくる前に 「頭で考えるより先にラケットを出す。」 そうすると自然と球がそこに当たる。そのような感覚で卓球をしていると言ったのです。



当然のことですが、この感覚は多くの努力が必要になってきます。



「頭で考えるよりも体が先に動く」ここに至るまでの大変な努力を感じさせる一言でした。



卓球というスポーツはわずか2.7m という狭い台を挟んでお互いが時速100 km 近くになる速い球を打ち合うスポーツです。



 台の近くにいれば当然速い球が飛んできますのでなかなか対応できず、男子選手の多くは少し後ろに下がったところで卓球をするのが普通です。


 台から下がったところならば、ピンポン玉は軽いためスピードが落ちて打ちやすくなります。しかし、台の近くで打つよりも大きく動かなくては球に追いつくことはできません。



 岩渕選手は足に障害のあるため、大きく動くことが要求されるプレースタイルを選ぶことができません。そのため彼は台の近くで卓球をする「前陣速攻型」というスタイルで強くなってきました。



しかしこのためには大変な努力が必要です。



卓球を実際にやってみると分かるのですが、人はどうしても速い球が飛んでくると、後ろに下がってしまいます。速い球が飛んで来れば後ろに下がりたくなるのです。そこで彼は中学校時代の練習として壁のすぐ近くに台を移動させて絶対に後ろに下がれない状態で速い球を打ってもらい、それを打つ練習を繰り返していたのです。





最近は、様々なお寺で修行を体験することができます。



東光寺(静岡市清水区横砂)でも坐禅会、写経会、布薩会【ふさつえ】など様々なことを体験していただくことができます。



しかし、1日修行をして坐禅のすべてがわかるかといえば、そんなことはありません。



済宗妙心寺派の生活信条の中にも



1日1度は静かに坐って身と呼吸と心を調えましょう



という教えがあります。



1日1度は坐らなくてはいけないのです。努力を積み重ね、積み重ねていくから心が調ってくることを、岩渕選手が繰り返し、繰り返し練習をし、自分を追い込み練習をしたからこそ「ラケットを出したらボールがそこに飛んでくる」という境地に達する様子を見て、改めて感じることができました。



そして、この「ラケットを出したらボールがそこに飛んでくる」という一言を聞いた時、やはり私たちの基礎基本となるものを何か身につけようと思ったのなら、多くの努力が必要になるのだと感じました。



そして生活信条の始まりの言葉が


1日1度


という言葉にから始まっているのにも大きな意味があると感じることができました。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、30代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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