大般若シリーズ【5】転読3 降伏一切大魔最勝成就

小学生の娘が友達の家に遊びに行ったのですが、約束の時間よりも遅れて帰ってきたので妻が叱っていました。



妻「どうして遅くなったの!!?」



子供「私は早く帰りたかったの!でもね、でもね・・・・・」



と何かを話そうとしても、声は小さくなるばかりでした。言い訳をしたり、胸を張って自分の行動を見せることができないとき、どうしても声が小さくなるものです。




東光寺(静岡市清水区横砂)では、毎月1月7日に大般若祈祷会が行われます。お寺関係者の間では大般若【だいはんにゃ】と呼ばれている行事です。
 この法要は1300年以上続くもので、六百巻にもなる「大般若経【だいはんにゃきょう】」という経典を読み、その功徳によって全ての障害が取り除かれ仏道が成就することを祈る儀式です。

※過去の開催報告では写真も使って方法全体の流れを説明していますので、興味のある方はご覧ください。



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先日から、大般若祈祷会【だいはんにゃきとうえ】の法要でお経の本をパラパラとめくる、転読【てんどく】というものがあることを紹介させていただいています。

※以前の記事
転読 その1「叫んで パラパラして また叫ぶ! すごい迫力だったね!!」
転読 その2「パラパラの風」

はこちらにございますので興味のある方は読んでいただければと思います。



大般若祈祷会【だいはんにゃきとうえ】を経験した方が



「叫んで パラパラして また叫ぶ! すごい迫力だったね!!」



と楽しそうに話してくださいました。


転読【てんどく】と言いますと、どうしても経本をパラパラとしている姿が印象に残るのではないでしょうか。



確かに普段はなかなか見ることができない貴重な場面です。



しかし、せっかく大般若に出席されたのなら、パラパラの場面だけでなく、



大きな叫び声も聞いていただければと思います。



私もいつも大きな声で叫んでいます。



「降伏一切大魔最勝成就」(ごうぶくいっさいだいまさいしょうじょうじゅ)



と叫んでいます。



なぜ叫ぶのでしょうか。唱えるだけではいけないのでしょうか??



言葉の意味としては



一切の悪い心を取り除き、清浄な人間として完成することを誓い、祈る言葉です。



別に大声で叫ばなくても良いはずです。



しかし、叫ぶのです。



なぜ、そこまでして叫ぶのか。



その答えとなるような一文が臨済宗の和尚様の著書の中にありました。




私達は欲がらみの願いのときは大きな声で願えないから、小さな声でヒソヒソ祈るものです。

ところが大般若祈祷会の祈りはそんなけちくさいのではない。

そんなけちくさい思いのような内なる魔も、外に起こる一切の魔も打ち滅ぼして、仏道を成就しようという祈りだから、正々堂々と大きな声で唱えられるのです。





参列してくださっている方々が、一切の悪い心を取り除き、清浄な人間として完成することを誓い、祈る言葉なので大きな声で堂々と叫ぶことができるのです。さらに、先程の臨済宗の和尚様の著書にはこの声を



参加している者の心の中をすっからかんにしてくれるほど心身に響く




とも紹介されています。



大般若に参列してくださる際には、「お経の本をパラパラするところ」だけでなく、大きな声で堂々と叫んでいる姿にもご注目いただければ幸いです。

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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、30代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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