自分が先か、他人が先か
東光寺(静岡市清水区横砂)は臨済宗妙心寺派のお寺です。
妙心寺派では、普段の生活の中で大切にすべき教えの言葉として「生活信条」があります。
その中の1つに
人間の尊さにめざめ 自分の生活も他人の生活も大切にしましょう
があります。
初めてこの言葉を目にしたとき、
自分の生活も 他人の生活も
という部分で 「自分が先にきてしまっていいのだろうか??」と疑問を感じました。
漠然と自分を大切にするということはなんだか自分勝手なように感じてしまったので。
理想論かもしれないが、まずは他人を大切にしなくてはいけないと感じたのです。

しかし、飛行機の酸素マスクの使い方についての話しを思い出したとき
「自分が先でいいんだ」
と納得することができました。
飛行機に乗ると、離陸前に緊急時の行動について説明があり、必ず酸素マスクの話しも出てきます。
この酸素マスクを使う際、
小さい子供を持つ親は、まずは自分が酸素マスクを付けなさい
と説明されるそうです。子供が自分でマスクを着けられれば良いのですが、できない場合は
まずは自分が酸素マスクをつけることで、大人が気を失うことを防ぎ、しっかりと動くことができる大人が子供にマスクを着けるべき
だと言うのです。
確かに先に子供にマスクを着けようとして手間取っているうちに大人が酸欠で気を失えば大人も子供の命の危険にさらされてしまいます。
自分の生活も他人の生活も大切に
を、少し変化させることができるならば
自分の生活を大切にすることによって、他人の生活をもっと大切にしましょう
と考えることができます。さらに
他人の生活を大切にするために、自分を高めていきましょう
と考えることができるのではないでしょう。
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