苦を滅する8つの正しい実践 八正道【はっしょうどう】 その2 正思

私は中学生だったころ、本当にどうしようもない人間だったと思います。
今でも、当時の自分が考えていたことを思い出すと、恥ずかしくもあり情けなくなってきます。
例えばテスト前日。
それまでの自分の努力不足を棚に上げ、翌日のテストに向けて緊張をしたり、焦っていたことがあります。このとき私は
「隕石でも中学校にぶつかってテストが中止にならないかな・・・」
と本気で考えたこともありました。
どうしようもない中学生です・・・
思い出しただけでも恥ずかしい思い出です・・・
お釈迦様は苦を滅し、理想を実現するためには、8つの正しい道を修行することが大切であると説かれました。
これを八正道【はっしょうどう】と言います。
8つの正しい道の1つに正思【しょうし】があります。
思い込みや欲望から離れて「正しく考えること」を意味しています。
どのようにすれば正しく考えることができるのでしょうか。
とても難しく感じるかもしれません。
人間はどうしても自分の都合の良いように考えてしまうものです。
中学生時代の私がいい例です。
自分の努力不足は無視をして、自分の都合だけを考え、「中学校に隕石が落ちないかな!?」などと考え、【しょうし】とはかけ離れた世界にいたことを思い出します。
そんな、どうしようもない私に自分の都合や欲望から離れて物事を考えるための「魔法の言葉」を教えていただいたことがあります。
その言葉とは、
あの人なら、どう考えるかな?
です。
悩んだり、困ったときに誰かに相談することは効率的に答えを出すためには良い方法です。
しかし、相談する相手を間違えると、出てくる答えまで間違ってしまいます。
相談する相手は非常に重要ですが、実は難しく考えなくても良いのです。
自分の心の中にいる大切な人に問いかければよいのです。
御先祖様であったり、師匠、親、先生、様々な大切な相手がいると思います。
大切な人を心の中に思い浮かべ、魔法の言葉を問いかけるのです。
「あの人なら、どう考えるのかな」
御先祖様ならどうするか?
父親ならどうするのか?
母親ならどうするのか?
この問いかけをすれば、おのずから答えが出てくるのです。
答えを出したのは、御先祖様、父親、母親であり、生まれたときからいただいている仏様のように尊い自分自身の心なのです。
大切な人に心の中で問いかけることは、ゆったりとした心でなくてはできないことですし、問いかけることで心は調ってきます。
このように、調った心で考えることが大切なのだと思います。
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