紅葉の仕組みを知り 「大いなるいのち」 を感じる。

日に日に涼しくなり、紅葉の季節が近づいてきました。




500イチョウの紅葉





なぜ、秋になると葉が色づく紅葉が起こるのか気になって調べてみました。






・・・・できるだけ単純化します。






もともと葉には光合成を行うための葉緑体【ようりょくたい】があります。



夏の強い日差しを受け葉緑体は一生懸命光合成を行い、養分を作り出し、葉に蓄えます。




しかし、冬を迎えると葉にとって光合成を行う環境ではなくなってしまうので、劇的な変化をします。





変化1

葉は自分で自分の葉緑体を(クロロフィル)を分解します。

そして葉に蓄えられていた養分は木の幹へ回収されます。




変化2


葉の付け根に壁を作ります。


壁を作ることで枝から切り離される準備にもなりますし、これから散ってしまう葉に木から養分や水が流れ込まないためのものです。






葉が緑色に見えていたのは葉緑体があったためであり、葉緑体が分解されたこと。


そして、葉緑体が無くなった後の葉を光から守るために葉は自分自身の色を変化させていきます。




これらの変化が紅葉です。





仏教の世界では、




今を生きている私達の「いのち」は決して自分1人の「いのち」ではないと説きます。





「大いなるいのち」と表現される大きな大きなものから、ほんの一瞬だけ飛び出たもので、やがて「大いなるいのち」へと帰っていくのです。






山一面の紅葉が、この「大いなるいのち」の世界に通じるものがあると感じます。




山そのもの、木そのものが「大いなるいのち」であり、私達1人1人が「葉」なのです。




そして葉が作り出す養分は、私達が生きている間に学ぶ「経験や教え」です。




自分自身が精一杯生き抜いて蓄えた大切なものは葉が蓄えた養分が木に戻るように、地面に落ちて山の土に帰っていくように、子孫や後世に伝わります。




「葉」から見れば山などあまりにも大きな存在で隣の葉や木によって見ることができないかもしれません。しかし、確実に存在しているのです。



山があるから木があり、木があるから葉がある。




私自身も「大いなるいのち」と言葉で表現していますが、




「実際に見せてみろ」




と言われると「これです」と示すことはできません。




しかし、御先祖様から今を生きる私にまで「いのち」が伝わっているという まぎれもない事実が「大いなるいのち」があり、私達のいのちがここにあることを示してくれています。





葉が山や木を感じているか、感じていないのかを知る方法はありません。





しかし、葉は養分を作り、蓄えた養分を木に帰して散っていくと知ったとき、葉の紅葉から学ばなくてはいけないことがたくさんあると感じました。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、30代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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