写経会のときに どんな話しをしているの? その16

 東光寺(静岡市清水区横砂)で行われている写経会で、副住職(新米和尚)の法話と配布させていただいている絵葉書を紹介させていただきます。


※なぜ、絵葉書と法話(仏教のお話)が登場するのかはこちらをご覧ください。

※写経会の御案内はこちらをご覧ください。



 今回は第16回目です。 



三昧【ざんまい:さんまい】





500印刷依頼原稿 作成用 32 無苦集滅道 三昧







般若心経には 「無苦集滅道」 という部分があります。





「苦集滅道」 とは 四諦【したい】と呼ばれる 仏教のとても重要で大切な考え方です。




1.苦しみの存在に気が付く
2.苦しみの原因に気が付く(自分の煩悩)
3.煩悩をなくす
4.その為には正しい実践の道が必要である




という、お釈迦様が初めての説法で説いた4段階の道のりを四諦と言います。





般若心経ではこの苦集滅道に無を付けます。



「苦しみをなくす方法は必ずある!」という思い込みに執着することを否定しているようにも感じます。



または、「実践をしているのだから自分は苦しみから解放されるはずだ!」という思い込みを否定しているのです。




では、どうしたら良いのでしょうか!??



そこには、三昧【さんまい】が必要になるのです。




絵葉書には三昧の説明として




心を静めて一つの対象に集中し、心を散らさず,乱さぬ状態



と書きました。 「悪いことをしてはいけない、善いことしよう!」と考え、実行に移すことはそこまで難しいことではありません。



しかし、仏教では「私、今善いことをしている!」と考えながら良いことをすることを否定します。




一生懸命に善いことに取り組み、善いことをしていることを忘れ、善い行いと一つになることが大切だと説いています。




一見難しそうですが、実は皆様が実践していることです。




それが写経です。


写経は善い行いです。

しかし、善い行いをしていると考えながら写経をしている人はいないと思います。

よく、写経が終わり写経用紙を見ると


「あ、ここが乱れている」と気が付きませんか。


しかし、逆もあるはずです。「お、ここはなかなかきれいに書けてるな!」と感じるはずです。


私は少ないのですが・・・



では、きれいに書けているときに自分が何を考えていたかを思い出すことができるのでしょうか。

なかなかできないはずです。

それは、きっとその瞬間に皆様が写経・写経用紙とひとつになっていたからなのです。

そして、そのように心を乱さない状態を 三昧 と呼んでおり、



仏の心に徹することで 心は清らかになる 



ということの実践なのです。




それでは、 写経が終わりましたら、写経用紙をじっくり見ていただき、本日三昧していた場所を確認していただければと思います。
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人物紹介

新米和尚

Author:新米和尚
横山友宏
東光寺 副住職
【静岡市清水区横砂】

中学校で理科を教えていた男がある日突然和尚になった。(臨済宗妙心寺派)そんな新米和尚による、仏教やお寺についての紹介をします。 気軽に仏教やお寺に触れていただければと思います。


元:中学校教師
  (理科・卓球担当)

現:臨済宗妙心寺派の和尚
2人の娘の父親であり、育児にも積極的に参加し!?失敗を繰り返す日々を送る、30代を満喫しようとしている どこにでもいる平凡な男

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